定款とは、「会社の憲法」ともいえ、株式会社等の法人の目的、名称、内部組織、活動等に関する根本的な規則を記載した書面のことをいいます。
会社の設立手続き上、必ず作成する必要のある書類の一つであり、作成後は会社の本店所在地管轄の公証役場で認証(株式会社の場合のみ)を受けなければなりません。
■定款の記載事項
定款の記載事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項があります。
・絶対的記載事項
絶対的記載事項とは、定款に必ず記載する必要のある項目を指します。
これらの項目への記載を欠いた場合、その定款は無効となります。
具体的には、会社の目的、商号、本店所在地、設立に際して出資される財産の価値又はその最低額、発起人の氏名又は名称及び住所があります(会社法27条)。
・相対的記載事項
相対的記載事項とは、記載がなくても定款の効力自体には影響力がありませんが、定款に記載して定めない限りは、その効力が認められないものを指します。
具体的には、現物出資について、財産引受、発起人の報酬、設立費用、株式の譲渡制限に関する規定、株主総会の招集通知を出す期間の短縮、役員の任期伸長、株式発行の定めがあります。
なお、上記の中でも特に、現物出資について、財産引受、発起人の報酬、設立費用については、発起人等がその権限を濫用して会社に不利益を与える危険性が高いものであるため、変態設立事項(会社法28条)といい、裁判所の選任した検査役の調査が義務付けられています(会社法33条)。
・任意的記載事項
任意的記載事項とは、記載がなくても定款の効力に影響せず、また、記載して定款に定めない場合でもその効力が否定されるものではない項目を指します。
任意的記載事項については、主に会社の取り扱いについて対外的・対内的に明らかにする目的で、任意的に定款の中に記載します。
具体的には、定時株主総会の招集期間、営業年度、公告方法等が挙げられます。
■定款の形式
定款には書面による紙の定款と、電子的な記録による電子定款がありますが、現在では、電子定款が主流となっています。
・紙の定款
紙の定款による認証を受ける場合、公証役場保管用定款、法務局への登記申請用定款、会社保存用の合計3通の定款を作成し、公証役場へ持参する必要があります。
・電子定款
電子定款による認証を受ける場合、PDFで作成した定款を公証役場へ送信し、認証を受けた定款を公証役場へ受け取りに行きます。
ただし、紙の定款とは異なり、別途証明書や手続きが必要となるので注意が必要となります。
どちらの方式においても定款認証をする場合には、認証手数料、謄本交付手数料がかかりますが、電子定款の場合は収入印紙貼り付けの必要がないため、電子定款の方が収入印紙代の費用分だけ安く済ませることができます。
星屋会計事務所では、東淀川区、北区、中央区、豊中市、箕面市を中心に、大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県の地域において、法務局と謄本、登記印紙、電子定款など、設立起業支援や税務面全般についてご相談を承っております。
お悩みの際はお気軽に当事務所までご相談下さい。
定款とは
星屋会計事務所が提供する基礎知識
-
税理士に会社設立をする...
会社設立の際には以下のように、多くの費用が必要となります。 ■株式会社の場合 定款に貼る収入印紙代→...
-
不動産を相続したら名義...
不動産相続をするには、「登記」を行って土地の名義を変更する必要があります。これを、相続登記と言います。...
-
会社設立手続きに必要な書類
会社を設立する場合、様々な手続きが必要となりますが、その際に各種書類の準備をしておく必要があります。 ...
-
経理・決算
経理は、事業を営む個人事業や法人にとっては避けては通れない重要な業務です。特に、決算業務は経理の中で...
-
会社設立の手続き
■会社設立の手続き 会社設立をするにあたっては、会社名(商号)や事業目的、経営方針、資本金、役員等とい...
-
不動産の名義変更(相続...
故人の葬式が終わり、親族同士での遺産分割協議が完了すると、いよいよ不動産の名義変更に移ります。 不動...
-
会社設立を星屋会計事務...
会社を設立するには、様々な書類の作成や、申請手続きが必要となってきます。 こうした場合に、多くの人は...
-
自分で会社設立をする場...
会社設立の際には以下のように、多くの費用が必要となります。 ■株式会社の場合 定款に貼る収入印紙代→...
-
会社設立にかかる費用
会社を設立する場合、定款の作成や登記申請等の手続きが必要となりますが、その際に多くの費用が必要となりま...
よく検索されるキーワード
-
税務相談全般に関するキーワード