■遺留分とは
遺留分とは、法定相続人に保障された最低限の取り分のことをいいます。
民法では、遺言者は相続財産の分配を自由に決定できることになっています(902条1項)。したがって、この文言通り解釈すれば、例えば被相続人が友人に全財産を相続させる旨の遺言書を作成していた場合、遺族は財産を一切受け取れないことになります。
しかし、このような場合には、家族は友人に対し、遺留分を相続させるよう請求することができます(902条1項但し書き)。この請求を、遺留分減殺請求といいます。
遺留分が認められているのは、被相続人の配偶者、子、直系尊属です。兄弟姉妹は法定相続人に該当する場合でも、遺留分の請求をすることができません。
■遺留分減殺請求の方法
・内容証明郵便
最初に、内容証明郵便によって相手方に通知書を送付しましょう。遺留分減殺請求は、被相続人の死亡から1年以内に行う必要があるため、請求の日付を特定させる必要があります。
・話し合い
通知書が届いたら、遺留分の具体的な返還方法について相手方と話し合いを行います。被相続人から金銭の贈与があった場合には、相当額の支払いによって返還を行うことができます。ただし、不動産の贈与では相当分の返還が難しくなります。不動産を共有状態にすることで返還を行うこともできますが、一般的には金銭賠償を行います。これは、請求者と被請求者の間で対立が生じていることが多く、共有は双方にとって不都合になるからです。
話し合いが不成立の場合は調停、それでも合意に至らなければ訴訟へと進んでいきます。
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